歯の間に物が詰まりやすいのはなぜ?原因や改善方法を解説
2025/09/20

こんにちは、船堀の歯医者、中山歯科医院です。
食事の際に、歯と歯の間に食べ物が挟まったことがある方は多いかと思います。
すぐに取れる場合もあれば、なかなか取れなかったり、何度も挟まったりすることでストレスに感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
「昔よりも歯に物が挟まりやすくなった気がする」と感じている方もいるかもしれません。
そこで今回は、食べ物が詰まりやすくなる理由や、改善のためのケア方法について解説します。
歯の間に物が挟まる原因
歯間にできた虫歯

歯と歯の間は狭く、歯ブラシの毛先が届きにくいため、虫歯ができやすい場所です。
虫歯ができると、初期にはわずかなざらつきが現れ、やがて小さな穴が空くことで、食べ物が挟まりやすくなります。
穴が目立たない場合でも、虫歯による表面のざらつきが原因で、食べ物が引っかかりやすくなってしまいます。
詰め物・かぶせ物の劣化

虫歯の治療で使われた詰め物やかぶせ物は、年月とともに劣化していきます。
素材によって寿命は異なりますが、銀歯は5〜10年、レジンは3〜7年、セラミックは10~20年ほどが目安です。
経年劣化が進むと、接着部分にできたすき間に食べ物が入り込み、細菌が繁殖しやすくなるため、再び虫歯ができる原因になります。
二次虫歯が進行すると、すき間が広がってさらに食べ物が詰まりやすくなります。
歯並びやかみ合わせの問題

歯並びやかみ合わせにずれがあると、特定の歯に力が集中し、食べ物が歯のすき間に押し込まれやすくなります。
特に歯ぎしりや食いしばりの癖があると、それによってかかる負担で歯が動き、すき間が広がって食べ物が挟まりやすくなります。
歯周病の進行

歯間や歯ぐきの間に食べ物が挟まりやすい場合は、歯周病が進行している可能性があります。
歯周病が悪化すると歯ぐきが下がり、すき間が広がります。
すると、そこに歯垢や歯石がたまりやすくなり、含まれる細菌が炎症を悪化させます。
これがさらに歯周病を進行させる悪循環を生みます。
加齢
年齢を重ねると、歯ぐきのハリが失われて徐々に下がり、歯と歯の間にすき間ができやすくなります。
その結果、食べ物が詰まりやすくなるほか、歯の根元が露出して知覚過敏を引き起こすこともあります。
加齢による変化は誰にでも生じることですが、毎日のケアと定期的な歯科受診によって進行をゆるやかにすることは可能です。
間違った方法での歯磨き
歯を磨くときに力を入れすぎたり、硬すぎる歯ブラシを使っていたりすると、歯ぐきが傷ついて徐々に下がっていってしまうことがあります。
歯ぐきを傷つけずに磨くためには、力加減やブラシの硬さ、磨き方を見直すことが大切です。
自分に合った磨き方やケア方法を知るために、歯科医院でアドバイスを受けてみるのもいいでしょう。
挟まりやすさを放置するリスク
虫歯リスク
歯の間に食べ物が詰まりやすい状態を放置すると、細菌が繁殖しやすくなり、虫歯のリスクが高まります。
特に歯ブラシが届きにくい場所は食べかすが残りやすく、清掃が不十分になることで虫歯菌の働きが活発になります。
歯周病リスク
歯と歯の間に食べ物が残りやすい状態は、歯周病のリスクも高めます。
残った食べかすが歯ぐきに炎症を起こし、歯周病菌が増えやすい環境をつくってしまうためです。
歯周病が進行すると、歯ぐきが腫れたり出血したりするだけでなく、歯を支える骨が少しずつ溶け、歯がぐらついてきます。
すると歯の間のすき間も広がり、さらに詰まりやすくなるという悪循環に陥ります。
口臭の悪化
歯の間に食べ物が挟まったままになっていると、食べかすが細菌によって分解される際ににおいのあるガスが発生することで口臭が強くなります。
口臭は自分では気づきにくい一方で、周囲に不快感を与えてしまうものです。
コミュニケーションに影響を及ぼすこともあるため、放置せずに早めに対応することが大切です。
歯と歯の間に物が挟まりやすい場合の対処法
デンタルフロスや歯間ブラシでのケア

まずはデンタルフロスや歯間ブラシを使って、詰まっている食べ物をやさしく取り除きましょう。
歯間ブラシはサイズが合わないと歯ぐきを傷つけることがあるため、自分に合った大きさの物を選ぶようにしてください。
また、デンタルフロスも歯間ブラシも、使用する際に力を入れすぎないように注意しましょう。
虫歯治療

歯と歯の間に物が詰まりやすくなる原因が虫歯の場合は、虫歯治療で改善が期待できます。
治療方法は虫歯の進み具合によって変わります。初期の段階では削らずに経過観察やフッ素塗布で様子を見ることもありますが、穴が開いている場合は詰め物で補修します。症状が進行していれば、かぶせ物を使うこともあります。
また、治療を受けてもその後のケアを怠ると、再び同じ場所に虫歯ができてしまう可能性があります。
治療後は歯間の清掃を丁寧に行うとともに、歯科医院での定期的なチェックを欠かさないことが大切です。
詰め物・かぶせ物治療

古くなった詰め物やかぶせ物が合わなくなっている場合は、作り直しを検討しましょう。
特にレジンや金属製の物は経年で劣化しやすいため、こまめにチェックを受けるといいでしょう。
セラミックなど適合性の高い材料に交換すると、食べ物が詰まりにくくなり、詰め物・かぶせ物自体も長持ちしやすくなります。
歯周病治療
歯周病が原因で歯ぐきが下がっている場合は、歯周病治療が必要です。
治療により進行を食い止めることで、これ以上の歯ぐきの後退や歯のぐらつきを防ぐことができます。
矯正治療
歯並びやかみ合わせが原因で物が挟まりやすい場合は、矯正治療も検討しましょう。
かみ合わせが改善されると、物が詰まりにくくなり口の中を清潔に保ちやすくなります。
ただし、矯正治療は自由診療であり、時間と費用の負担が大きくなります。
歯科医師との相談のもとで、納得のいく状態で治療を開始するようにしましょう。
まとめ

歯の間に物が詰まりやすくなる原因は、虫歯や詰め物の劣化、歯並びやかみ合わせの問題、歯周病の進行、加齢、間違った歯磨き方法など、さまざまです。
普段から丁寧なケアを心がけ、定期的に歯科を受診することで、快適な口内環境を維持していきましょう。
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