歯ぎしり用マウスガードは市販品でもいい?オーダーメイドとの違いを解説
2026/05/20
こんにちは、船堀の歯医者、中山歯科医院です。
歯ぎしりや食いしばりでお悩みの方にとって、マウスガードは重要な対策の一つです。
マウスピースはオンラインショップなどでも購入することができますが、歯科医院で作成されるオーダーメイドのマウスピースとどう違うのでしょうか。
今回は、市販品とオーダーメイドのマウスガードの違いについて解説します。
マウスガードの役割と必要性
歯ぎしり・食いしばりからの保護
マウスガードの役割は、歯ぎしりや食いしばりによる歯へのダメージを防ぐことです。
歯ぎしりをすると、通常の咀嚼時の数倍もの力が歯にかかります。
マウスガードを装着することで、上下の歯が直接接触するのを防ぐ、歯の摩耗や破折を予防することができます。
顎関節への負担軽減
強い噛み締めは顎関節に大きな負担をかけます。
マウスガードを使用することで、あごの位置を安定させ、過度な圧力が顎関節に集中するのを防ぐことができます。
これにより、起床時のあごの痛みやだるさの軽減も期待できます。
筋肉の緊張緩和
咀嚼筋の過度な緊張は、頭痛や肩こりの原因になります。
マウスガードを使用することで筋肉の緊張を和らげ、これらの症状を予防することができます。
補綴物の保護
詰め物やかぶせ物、インプラントなどの補綴物を保護することも、マウスガードの役割です。
歯ぎしりや食いしばりによってこれらが破損することを防ぐことができます。
市販のマウスガードの特徴
市販のマウスガードには、サイズのバリエーションがあるものやお湯で温めてやわらかくして自分の歯並びに合わせるものなど、いくつかの種類があります。
これらの市販品のメリットは、入手しやすいことです。
価格は数百円から数千円程度で、薬局やスポーツ用品店、オンラインショップなどで購入できます。
市販マウスガードの問題点
適合性
市販品のマウスピースの問題は、歯並びに正確にフィットしないことです。
簡易成型タイプでも、歯科医院の精密な型取りには及びません。
噛み合わせへの影響
不適切な厚みや高さのマウスガードの使用は、かえって顎関節症を引き起こしたり悪化させたりすることがあります。
左右のバランスが取れていないと、筋肉の緊張が増すこともあります。
歯や歯ぐきへのダメージ
硬すぎる素材や尖った部分が歯ぐきに食い込んだり、歯を不自然な方向に押したりすることがあります。
長期間使用すると、歯並びに悪影響を及ぼす危険性もあります。
耐久性
市販品の多くは耐久性に限界があります。
数週間から数ヶ月で変形したり破損したりすることも少なくありません。
素材の質も製品によってばらつきがあり、口に入れるものとしての安全性に不安が残る場合もあります。
オーダーメイドマウスピースの特徴
精密な型取りによる製作
歯科医院で作るオーダーメイドのマウスピースは、歯科医師が印象材を使って歯型を精密に採取し、その模型を基に歯科技工士が製作します。
個人の歯並びやあごの形態に適合するよう作られるため、フィット感が優れています。
また、歯並びだけでなく、歯ぎしりの強さや顎関節の状態、症状の程度などを総合的に評価して設計されることも特徴です。
調整とメンテナンス
製作後も、装着感や噛み合わせを確認しながら細かな調整が行われます。
違和感がある部分は削って調整し、フィットするまで何度でも修正します。
定期的なメンテナンスでは、摩耗や変形をチェックし、必要に応じて再調整や作り直しを行います。
マウスピースの種類
ソフトタイプとハードタイプ
マウスピースにはやわらかいソフトタイプと硬いハードタイプがあります。
ソフトタイプは装着感が良く初めての方でも使いやすい点が特徴で、ハードタイプは耐久性が高く、歯ぎしりが強い方に適しています。
上顎用と下顎用
違和感が少なく、嘔吐反射も起こりにくいため、一般的には上の歯に装着するタイプが主流です。
ただし、顎関節症の治療などでは下顎に装着するタイプや上下両方に装着するタイプが選ばれることもあります。
スポーツ用
スポーツで使用するマウスガードは、衝撃から歯を守ることが目的です。
厚みがあり、前歯部分をしっかり覆います。
一方、歯ぎしり用は内部からの力に対応するもので、薄く作られ、違和感を抑えた設計になっています。
顎関節症治療用
顎関節症の治療に使用されるマウスピースは、歯を保護するだけでなく、あごの位置を調整して関節への負担を軽減する機能があります。
そのため、一般的なマウスピースとは異なる厚みや形状となっています。
マウスピースの正しい使用方法
装着のタイミング
マウスピースは、就寝時に装着するのが基本です。
日中も食いしばりの癖がある方は、歯科医師の指示に従って日中も使用することがあります。
装着方法
マウスピースを水で濡らすと、スムーズに装着しやすくなります。
口に入れたら、しっかりと奥まで押し込み、全体が均等にフィットしているか確認しましょう。
お手入れと保管方法
使用後は水で洗い、週に一度は専用の洗浄剤に浸けて除菌すると衛生的です。
熱湯をかけると変形するため、常温の水を使用してください。
保管する際は専用ケースに入れ、直射日光の当たらない場所に置くようにしましょう。
使用期間と交換時期
マウスピースは、一般的に2年から3年程度で交換が必要になります。
明らかな破損や変形がなくても、徐々に適合性が低下していくため、定期検診で状態をチェックしてもらい、交換時期を判断してもらいましょう。
マウスピース以外の対策との併用
生活習慣の改善
ストレス管理、十分な睡眠、規則正しい生活リズムなど、生活習慣を見直すことで歯ぎしりや食いしばりが軽減されることがあります。
筋肉のマッサージやストレッチ
咬筋や側頭筋など、咀嚼に関わる筋肉の緊張をほぐすことも歯ぎしり対策の方法です。
就寝前に優しくマッサージしたり、あごのストレッチを行ったりすることで、夜間の食いしばりが軽減される可能性があります。
噛み合わせの治療
歯並びや噛み合わせの問題を根本的に改善したい場合は、矯正治療や補綴治療という選択肢があります。
これらの治療により噛み合わせが整えば、自然と歯ぎしりや食いしばりが軽減されることがあります。
顎関節症の治療
顎関節症が歯ぎしりの原因となっている場合や、逆に歯ぎしりによって顎関節症が悪化している場合は、専門的な治療が必要です。
マウスピースと併せて、理学療法や薬物療法などを組み合わせて治療を行います。
まとめ
歯ぎしり用のマウスガードには市販品とオーダーメイドがあり、市販品は手軽で安価ですが、適合性が不十分です。
一方、歯科医院で作るオーダーメイドのマウスピースは、精密な型取りにより個人の歯並びにフィットします。
保険が適用されれば費用も抑えられ、長期的にはコストパフォーマンスにも優れています。
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